わたしに会うまでの1600キロ

イントゥ・ザ・ワイルド的な空気を感じたので見た一本。
キューティーブロンドのようなラブコメディ(?)をほとんど見ないので、主演の顔を見てもどこかで見たことあるよなぁというだけで、リース・ウィザースプーンの名前が出てこなかったが、ちょっとくりーむしちゅー有田顔である。

最初にタイトルが出たところで、おもわずこれにその邦題あてたんかって突っ込みたくなること請け合い。なんか旅好き自分探し好き女子を取り込みたいみたいな感じのタイトルが鼻につくなぁとは思っていたんだが、原題はめっちゃシンプル。

映画はオープニングからラストまでPCT(パシフィック・クレスト・トレイル)を歩く主人公とフラッシュバックする回想という構成で作られている。
最初は何でこんなことやってるかもよく分からない。まぁ、理由が明かされても共感はできないのだが、延々と歩く。

この映画はおそらく意識的にだと思うのだが、大自然をやたらとドラマチックに写したり、ことさらに劇的な出来事が起きたりはしない。もちろん旅の出来事は著者の自伝だからあまり改変もできないのだろうけど、絵的にも演出的にもおおげさな表現をしない。

最初本当に舐めたトレッカーだった主人公シェリルが普通にトレッキングできるようになっているいうところにのみ成長がはっきり見て取れるが、内面が大きく成長したとかそんな演出も一切ない。それがいい。そんななか大きく感情を揺さぶるのはローラ・ダーン演じる母親が出てくるシーン。母親が大学に通っているシーンがすごく心に残った。

このすごく共感しにくいシェリルにイライラしながらはずれかなぁと思っていたのに、見終わると嫌いじゃないって感じの作品でした。
おすすめ。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました

アイアンマンで有名なジョン・ファブロー監督が自分で主演して撮った作品ということで、どうしても主人公は監督の自己投影なんだろうなと思いながら見てしまう映画。

やとわれシェフとして納得のいかない定番料理を作っていた主人公が、評論家とのネットバトルをきっかけに職を失って移動販売をはじめてそれをきっかけに息子との絆や自分の料理を取り戻していくというストーリー。
ブログで人気の評論家とか、ツイッターで暴言をはいて炎上とかすごく今っぽい要素が入っているのですごく今を切り取ってるっぽい感じがする。逆に10年後に見るとどんな感じなんだろう?

有名監督がとった小品ということで、やたらと役者がお友達出演で豪華。嫌みでプレイボーイな金持ち役でロバート・ダウニーJr.がでてたり、ダスティン・ホフマンやスカーレット・ヨハンソンと有名どころがポンポン出てくる。

中盤ちょっと店舗が遅いなと思うところがあったりするものの全体としては楽しいロードムービーなのだが、主人公が監督と重なるだけに素直に見られないところが…笑
ハリウッドで制約がおおいなかで作品を作りながら、ネットの素人批評家にぼろくそに言われたりして辛いんだろうなーと思ってみちゃうわけです。

・美人の元妻と美人の彼女
・料理の才能は抜群
・最終的には自分の味で大衆を魅了

いや、いいんだけど俺スゲー的な妄想映画という感じが漂わないこともない。
それをこれだけ見られる映画に組み立てられるのが才能ということか。
肩の力を抜きながら日曜の午後にお父さんがゆっくり見るのがいい映画ではなかろうか。

アントマン

マーベル・シネマティックユニバースの一作品のアントマン。
アヴェンジャーズで派手な話をしている分、話のスケールが小さくてショボい感じがしてしまうが、他のシリーズが大きい風呂敷広げすぎなだけか。
主人公が小さくなるのでたいした破壊とかはないわけだけれども、小さい本人にとっては大惨事なことが普通サイズの人から見ると的な構造の笑いが随所にあって気軽に見られる家族ムービーといった感じ。

ただ、コミック原作を知らずに見たものとしては、思ったより蟻が出てきてビックリ。
本人が蟻のように小さくなるからアントマンなんだとおもったら、蟻と一緒に戦う設定があって、これはダメな人には全くダメなビジュアルなんじゃないだろうか?
昆虫がダメという人も、小さなものがワラワラとあつまって蠢いているビジュアルがダメというひともゾゾゾとするシーンがあるので、アクションコメディーとして見るときに彼女が昆虫嫌いだと険悪な雰囲気になるかも?

個人的には戦いの最後のシーンの世界の表現がもうちょっと頑張ってほしかったかな。
でも、ミクロの決死圏や、ミクロキッズ、ワンダービートSを思い出してちょっと懐かしくもあり、CGの進化もあって楽しく見られる映画ではあるよ。

呪怨 黒い少女

先日見た白い老女とペアで公開された片割れを時間をおいて鑑賞。
順番的には黒い少女を見てから白い老女を見る方が良かったのかもしれない。
姉妹で除霊もののホラーをどこかで見た気がするのだけど思い出せなくて、チョー気持ち悪い!

一時呪怨の元ネタになったような学校の階段の短編シリーズを見てたときだろうか。
この姉妹もどこかで見た気がするのに思い出せない。
年とるって嫌だね…

話的には従来の呪怨がかなりビジュアルでおぞましいところも大事にしていたホラーだったのに比べて、心理的な罪悪感や人の怖さみたいなものをしっとり描いた話になっていた。
端的に言うと個人的には怖くなかったのだけれど、こっちのほうがじわじわ来るという人もいるのかもしれない。
それにしても俊夫くんは無理に出さなくてもよいのでは?

加護ちゃんも所属事務所が決まったようなのでまた表舞台に出られるといいね。

呪怨 白い老女

呪怨シリーズをリブートする目的で作られた白い老女、黒い少女のペアで公開された白い老女を鑑賞。
脚本・監督は宇多丸のウィークエンドシャッフルでスクリプトドクター特集に登場した三宅隆太監督。プロデューサーは一ノ瀬隆重、監修は清水崇とオリジナル呪怨コンビのもとかなりオリジナルのテイストに近いものを作ろうという意思が感じられる。

PSNのレンタルで見たのだけれど、なぜだかSD版しかなくてSD版で見たのだが、その画質の悪さがオリジナルビデオ版の呪怨を彷彿とさせて逆によかったかもしれない。

ホラーアイコンとしてアイドル化したカヤコはすでにジェイソンXレベルに海外出張も自由自在で何でもありになってきてしまっていたので、カヤコというキャラクター以外で呪怨の怖かった部分を抽出しようという試みなのだろう。

結果としてオリジナルに近い雰囲気は出ていたと思う。
短編を時系列をいじって組み合わせていく手法。じわじわと不安な感覚。
そういう意味では60分の小品としてはホラーファン向け佳作という感じがする。

ラストのテイストには賛否あると思うが、新しい呪怨としてありだろう。

自分が一番面白かったのは白い老女のメイク。
出てくるときはビクッとして笑いが漏れる感じ。カヤコもよく見ると笑っちゃうのだが、笑っちゃう度が格段に高い。

あと、ムロツヨシが司法浪人というのも、アッキーナが高校生というのもちょっと老けすぎ!
アッキーナの同級生役の子も結構きつかったので、画質とあいまって古いAVおたいな絵になってしまっていたのが残念。
そこも含めてVシネぽいともいえるので、ファンなら楽しめる1本だと思う。

ジュザベル

『ソウ』シリーズなどのケヴィン・グルタート、『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどの製作に携ってきたジェイソン・ブラムがタッグを組んで放つ!という宣伝文句のホラー映画。
ケヴィン・グルタートがソウシリーズのどれ撮ったのかと思ったら6とファイナルじゃないか。
見終わった後で知ったけど、見る前ならやめてたかも笑

最近見たホラーの中では珍しくつかみで結構ビックリさせるシーンがある。
どこ見てもあらすじには書いてあるんだけど、できるだけあらすじを見ないようにして見始めたのでびくっとなりましたよ。

離れていた実家に戻ることになった主人公が、家の中でじわじわと怖い目にあって原因をさがしていくという、Jホラー的なパターンで話はすすんでいく。

この作品のいいところは主人公の女の子が微妙に年取ってて、可愛い気もするけどよく見るとそうでもないし、ちょっと年が実年齢より上に見えるあたりがこういう不幸に向いている。
あと途中で主人公を助けてくれる高校時代の同級生役の男がまったくもってカッコよくない。他に頼れる人がいないなか、彼だけ主人公にすごく優しいという意外に取柄がなさそう。
こういうところがリングとは違う。

あと風景が綺麗でよかったかな。
湖と母親というところで13日の金曜日(1作目)を思い出したり。

最終的な怪奇現象の原因が分かってみると、本当に主人公がただただ不憫でしかたがない。
主人公もやたら乳を見せて道徳的ではないけど、他の登場人物がひどすぎるだろー。

ホラー苦手でも見られるくらいの怖さだけれども、ホラー好きじゃない人が見たら全然楽しめないだろうなと思う一本。

インサイドヘッド

ピーター・ドクター監督だから間違いはないと思っていたけれど、なんとなく見逃してDVDで鑑賞。
モンスターズ・インク、カールじいさんの空飛ぶ家を撮っていて、そのほかのピクサー作品にも原案や総指揮で関わっているピーター・ドクターだから、地味そうでもしっかり面白い。
カール爺さんもぱっと見は地味だものね。

この手の頭の中の感情がそれぞれ擬人化されるようなアイデアはあるのだろうけど(ちょうど脳内ポイズンベリーが時期的にかぶって公開していたし)、あれだけ分かりやすく全体を体系的に構築するのはやはりすごいなぁと感心させられる。

主人公は「喜び」なわけだが、話が進むにつれて憎めないけど、やや独善的でイラっとするキャラクターになってくる。かといって「悲しみ」に感情移入するのもむずかしいので、比較的俯瞰的に見続けるような作品なのかなと。

かなり分かりやすく可愛いキャラクターが動き回るわけだけど、完全に大人向けに作られている気がする。というか、思春期を越えてないと理解できないよね。

100分ないくらいの作品なので疲れた休日に吹き替え版で見るといいと思う。おすすめ!


出てきたときはビンボン全然可愛くないなーと思っていたのに見終わると大好きになってしまった。ビンボンの映画といっても過言ではない!

ターミネーター 新起動/ジェネシス

新年一発目の映画がこれ。
シリーズとしてのネームバリューはあるけど、審判の日の前も後ももう広がらないだろうと思っていたが続編でたんたね。という事で劇場スルーしていた作品をDVDで鑑賞した。

監督はアラン・テイラー。調べてみるとゲーム・オブ・スローンズのテレビシリーズやマイティ・ソーの二作目をとったりしてるらしい。
作家性が強いというより職人気質監督なのだろう。

以下ネタバレあり!

見る前に気になった点といえば、もう広げようもない話をどうするのかと、シュワルツェネッガーの加齢をどう処理するのかというところ。
最初の問題点はタイムトラベルものの定番でありある意味罠だと思う、過去改変による別時間軸に移動して…的な方向で回避していた。しかし、これってターミネーターがSFマニア向けではなくヒット作として一般受けするために、今までの作品ではかなり意識して避けてきた展開だと思うんだよね。
過去を改変しても歴史の大きな流れは変わらない路線を大きく変えたことで、設定の複雑さだけが膨らんでしまった。

シュワルツェネッガー加齢問題はターミネーターの皮膚も加齢するようにできている+送られた時間をずらすことで解決。
しかし、画面の中の見た目年齢よりもアクションが年寄りっぽいことの方が問題なような。

期待しすぎなければ及第点。
ターミネーターシリーズが好きな人だとしんどいかも。

単体として見ても映像・アクション・ストーリー共に目新しいところはなくて、2時間潰すことはできても、これをきっかけにターミネーターを好きになる若い人は生まれないだろうなぁ…